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正座して研究しないと他県に負けるっていう意識があった

by Shintaku Kanako 地域おこし協力隊

 宮崎県北部に位置するここ日之影町には、1831年創業の老舗蔵元「姫泉酒造」がある。芋をメインとして、もち米や麦やそばで本格焼酎を造るこの蔵元の七代目、姫野建夫さんは、「宮崎県の焼酎造りは正座して研究しないと他県に負けるっていう意識があったから頑張ってやってきた。その意識のおかげで今生産量が全国1位なのかもしれない」と仰る。

焼酎といえば、昔から鹿児島県が芋焼酎という武器を手に売上高の首位を守り抜いていた。しかし、2014年を境にお隣の宮崎県にその首位の座を明け渡したのは、建夫さんが仰った「正座して研究した」根気強い努力の賜物だろう。芋や米など他県のように特化した焼酎の種類がなかった宮崎県は、その部分を逆手にとって様々な発想と共に焼酎造りの研究に余念を欠かさなかった。姫泉酒造の場合、それは130年以上使い続けた伝統ある蔵と、そこで発生する真っ黒い麹菌や酵母に表れる。

また、働く従業員は13名と少ないながらも、出来る限り手作業で焼酎を仕込んだりラベルを貼ったりするなど、丁寧な焼酎造りが特徴だ。機械化が進む他社とは違った温もりを感じることができるその焼酎造りの背景は、日之影町観光協会の公式インスタグラムで公開中だ。→https://www.instagram.com/hinokage_tourism/ ぜひ見てほしい。

そして姫泉酒造が最近力を入れていることが、女性向けの焼酎造りだ。春が紅さつま芋、夏がオレンジ芋、秋が綾紫芋、冬は黄金千貫(コガネセンガン)と、様々な芋の種類を使い分けて、季節ごとに女性が飲みやすい味を追求している。なぜ女性向けの焼酎を造ろうと思ったのだろう。

「お酒って女性が飲まないと広がらないんですよ。女性はお喋り上手な人が多いから、美味しいお酒はすぐに友人同士などで話します。だからいかに女性に飲んでもらうか、これが焼酎が売れるかどうかのポイントになると思うんです。」

女性目線の焼酎造りに方向転換したのは七代目の建夫さんから。その戦略は最近多くの競合他社も取り入れているらしく、お酒が好きな女性にとっては嬉しい時代になってきたようだ。

そして、焼酎の海外需要にも目を向けている姫野さんは、最近アジアに向けて販路拡大を行う忙しい毎日を送っている。日之影町から全国、全世界に広がる姫泉酒造の焼酎は、まさに町民の誇りそのものになるだろう。

姫泉酒造

HP http://www.himeizumi.co.jp/

住所 宮崎県西臼杵郡日之影町大字岩井川3380番地1 

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