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いのちのマーマレード

by Shintaku Kanako 地域おこし協力隊

 ゆずっこは日之影町のお土産品として有名な柚子を練ってペースト状にしたお菓子だ。柚子の控えめな甘さと口当たりの良さで、お茶請けとして幅広い世代から好まれている。

今回の日之影町の人は、30年以上ゆずっこなどの柚子の加工品製造、販売をされている押方果樹園の押方陽子さん。押方果樹園では柚子が栽培されており、押方さんのお母様が昔から柚子唐辛子や柚子味噌など、栽培している柚子で加工生産していたそう。

精力的に六次産業を行っている陽子さんに、看板商品であるゆずっこを作るに至った過程を伺った。

「元々ゆずっこは母が食品開発センターで習ってきたものだったんです。そしたら帰ってきた母が『ゆずっこなら材料が揃っているしうちでも作れるはず!』と言って、加工品として販売することになって。それから母と私で一緒にゆずっこを作るようになりました。でも今のゆずっこと昔のゆずっこには違う部分があって、昔は柚子の皮だけを使って作っていたんです。でもそうすると柚子の中身が余ってしまうでしょう。それが勿体ないと思って、食品開発センターに柚子を送って何か良い案はありませんかと聞いたんです。そしたら柚子を丸々微塵切にして固めて出来たゆずっこが返ってきたんです。それが今のゆずっこの原型ですね。」

試行錯誤の上で完成した今のゆずっこは、道の駅青雲橋や宮崎ブーゲンビリア空港などで、日之影町の代表的お土産として販売されている。そして、ゆずっこ以外にも作られている加工品がある。それが柚子のマーマレード。お母様がゆずっこを作る以前から作られていた加工品の一つで、東京にある新宿宮崎館KONNEで好評を得ている商品の一つだそう。

「マーマレードは都会でよく売れますね。パンにつけたりお肉に入れて柔らかくしたりする工夫は都会の人のほうが慣れているからかもしれません。逆にゆずっこは都市部でも田舎でもよく売れます。これは昔から老若男女にうける味だからでしょう。それぞれの商品が色々な形でお客様に楽しんでもらえているのは嬉しいことだなと思います。」

マーマレードについて、一つ嬉しいエピソードがあると押方果樹園のご主人が話してくださった。病気を患ってごはんも喉を通らないと言っていた方が、押方果樹園の造ったマーマレードだけは食べられると言って感謝の絵葉書を送ってくださったというのだ。

絵葉書に書かれた「いのちのマーマレード」という言葉がとても印象的だ。

「うちの柚子畑は急な斜面にあるから収穫するのも一苦労だけど、こういうお手紙を貰うとまた頑張ろうと思える」、とご主人は笑顔で話していた。

ゆずっことマーマレードは日之影町の代表的なお土産品としてだけでなく、一つあるだけで心が温かくなるような、そんな雰囲気がある。それは、生産者である押方果樹園の家族の皆さんの丁寧なモノづくりと素敵な人柄が関係しているかもしれない。

ご注文・お問い合わせ先

押方果樹園

住所 宮崎県西臼杵郡日之影町大字岩井川602

電話 0982-72-7427

FAX 0982-72-7427

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